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エンディングノートはどう書く?記載すべき11の重要項目を解説!

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エンディングノートは、人生の終末期に備えて自分の情報や希望を書き記すためのノートです。万が一のときに備えて、自分の情報や死後の希望を記録することで、残された家族が困らないようにする役割があります。もしもの時の医療や介護、葬儀などの希望を書き留めておくことで、本人の考えや思いが残された家族に伝わり、希望に沿った対応が可能になります。

また、家族や友人など大切な人への感謝の気持ちを書き残すことで、残された人への贈り物となります。所有している不動産、銀行やクレジットカードの情報などの備忘録として書いたり、自分史を残すために書いたりと、用途は多岐にわたります。

目次

エンディングノートを書くメリット

自分の思いを整理できる

エンディングノートを書くことは、自分自身と向き合う貴重な機会となります。これまでの人生を振り返り、今後の生き方を考えることで、自分の価値観や目標が明確になります。また、日々の生活では気づかなかった新たな視点を得ることもできます。

家族の負担を軽減できる

エンディングノートには、銀行口座や保険契約、不動産所有状況など、重要な情報を記録します。これらの情報を整理しておくことで、万が一の際に残された家族が様々な手続きをスムーズに進めることができます。特に、デジタル資産の管理や各種契約の解約手続きなど、近年増加している新しい課題にも対応できます。

医療・介護の希望を明確に伝えられる

突然の病気や事故で意思表示ができなくなった場合でも、エンディングノートに記載された医療や介護に関する希望を参考にすることで、本人の意思を尊重した対応が可能になります。延命治療の希望や、介護を受けたい場所など、具体的な希望を事前に伝えることができます。

エンディングノートに記載すべき11の重要項目

基本情報の記載

エンディングノートの最初のページには、氏名、生年月日、本籍地などの基本的な個人情報を記入します。また、マイナンバーカードや年金手帳といった重要書類の保管場所も明記しておくと便利です。これらの情報は、様々な手続きの際に必要となる基本的な事項です。

医療・介護に関する情報

医療・介護に関する項目では、かかりつけ医の連絡先や、現在治療中の病気、服用している薬の情報を詳しく記載します。また、延命治療に対する考えや、介護が必要になった場合の希望(施設入所や在宅介護など)についても明確に記しておくことが重要です。

財産・資産の管理

財産・資産の管理に関する項目では、預貯金口座の情報、不動産所有状況、保険契約の詳細、年金受給情報などを記載します。これらの情報は相続手続きの際に必要となるため、できるだけ正確に記録しておくことが大切です。ただし、暗証番号やパスワードなど、セキュリティに関わる情報は別途管理することをお勧めします。

デジタル資産の管理

近年重要性が増しているデジタル資産の管理では、SNSアカウント情報やサブスクリプションサービスの契約状況、デジタルデータの保管場所などを記載します。デジタル遺品の取り扱いについても、家族に希望を伝えておくことで、円滑な対応が可能になります。

葬儀・お墓に関する希望

葬儀やお墓に関する希望は、具体的に記載することが重要です。葬儀の形式や規模、お墓の希望、費用に関する事項など、できるだけ詳しく記録しておくことで、残された家族が迷うことなく準備を進めることができます。宗教や戒名に関する希望も、この項目で明確にしておきましょう。

相続・資産の管理

財産や資産に関する情報は、相続手続きを円滑に進めるために重要な項目です。預貯金や不動産、保険契約など、具体的な情報を記載しますが、セキュリティに関わる情報は別途管理することが賢明です。

預貯金・資産情報

金融資産については、以下の情報を正確に記録します。

  • 預貯金口座の金融機関名と支店名
  • 株式・債券・投資信託の証券会社名と商品種類
  • 不動産の所在地と名義人
  • 生命保険の保険会社名と受取人情報
  • 年金受給情報と振込口座
  • クレジットカードの契約会社名

デジタル資産の管理

近年重要性が増しているデジタル資産については、以下の情報を整理します。

  • SNSアカウント情報
  • サブスクリプションサービスの契約状況
  • デジタルデータの保管場所
  • オンラインバンキングの情報
  • 電子マネーやポイントカードの情報

医療・介護に関する希望

医療情報の記録

現在の健康状態や医療に関する情報を詳しく記載します。

  • かかりつけ医の連絡先
  • 現在治療中の病気
  • 服用している薬の情報
  • アレルギーの有無
  • 持病や既往歴

終末期医療の希望

将来の医療に関する希望を具体的に記載します。

  • 延命治療に対する考え
  • 臓器提供の意思
  • 終末期の過ごし方
  • 緊急時の対応方法

介護に関する希望

介護が必要になった場合の希望を明確にします。

  • 介護を受けたい場所(在宅・施設)
  • 希望する介護サービス
  • 介護保険の情報
  • 認知症になった場合の対応

葬儀・お墓に関する希望

葬儀やお墓に関する具体的な希望を記載することで、残された家族が迷うことなく準備を進めることができます。

葬儀の希望

  • 葬儀の形式(一般葬・家族葬・密葬など)
  • 宗教や戒名に関する希望
  • 参列してほしい人のリスト
  • 費用に関する考え

お墓・供養の希望

  • お墓の種類と場所
  • 納骨の方法
  • 供養の方法
  • 散骨の希望の有無

家族・親族への連絡と伝言

緊急連絡先の整理

家族や親族への連絡は、緊急時に備えて優先順位をつけて記載することが重要です。連絡先一覧には、氏名、続柄、住所、電話番号、メールアドレスなどの基本情報を漏れなく記入します。特に緊急時の第一連絡先は、必ず複数の連絡手段を記載しておきましょう。

家族へのメッセージ

普段なかなか伝えられない感謝の気持ちや思い出、将来への願いなどを、家族一人一人に向けて書き記します。形式にとらわれず、自分の言葉で素直な気持ちを伝えることが大切です。写真や思い出の品についての説明を添えると、より心に響くメッセージになります。

ペットの世話について

基本情報の記載

ペットを飼っている場合は、以下の情報を詳しく記載します:

  • ペットの種類、名前、年齢
  • かかりつけの動物病院の情報
  • 健康状態や持病の有無
  • 普段の食事や世話の方法
  • 好みや性格の特徴

引き取り手の指定

ペットの引き取り手については、事前に相手の了承を得た上で、具体的な引き継ぎ方法や必要な費用についても記載します。可能であれば、複数の引き取り候補者を記載しておくことをお勧めします。

デジタル資産の管理

オンラインアカウント情報

デジタル時代において重要性が増している以下の情報を整理します:

  • SNSアカウント情報
  • オンラインバンキング
  • 各種サブスクリプションサービス
  • クラウドストレージ
  • 電子マネーやポイント

デジタルデータの取り扱い

スマートフォンやパソコン内の写真や動画、重要書類などのデジタルデータについて、保管場所や希望する取り扱い方法を具体的に記載します。特に思い出の写真や動画は、家族にとって大切な遺産となる可能性があります。

定期支払い・契約関係

公共料金の管理

電気、ガス、水道などの公共料金の支払い情報を整理します。具体的には:

  • 契約している会社名
  • 契約者名
  • 契約番号
  • 支払い方法
  • 引き落とし口座情報

各種サービス契約

携帯電話、インターネット、新聞購読、各種保険など、定期的な支払いが発生するサービスについて、解約手続きの方法や必要書類を明記します。特に自動更新される契約については、更新時期や解約期限についても記載しておくことが重要です。

定期支払い・契約関係の管理

公共料金と各種契約の整理

公共料金や定期契約の管理は、残された家族が混乱なく手続きを進めるために重要です。電気、ガス、水道などの基本的なライフラインから、携帯電話、インターネット、新聞購読など、日常生活に関わる契約をすべて記録します。それぞれの契約について、契約者名、契約番号、支払い方法、引き落とし口座情報を明確に記載しましょう。

デジタル契約の管理

現代では、音楽や動画配信サービス、各種サブスクリプションなど、デジタルサービスの契約も増えています。これらのサービスについても、契約内容や解約方法を具体的に記載することで、家族の負担を軽減できます。特に自動更新される契約については、更新時期や解約期限についても記録しておくことが大切です。

自分史・思い出の記録

人生の重要な出来事

自分の人生を振り返り、重要な出来事や思い出を記録することは、次世代への大切な贈り物となります。学生時代の思い出、結婚、子育て、仕事での経験など、人生の転機となった出来事を中心に記録しましょう。写真や記念品の保管場所も併せて記載しておくと、より具体的な記録として残すことができます。

家族との思い出

家族との特別な思い出や、伝えたい想いを記録します。子どもの成長記録や、家族旅行の思い出、日々の生活の中での小さな出来事など、普段なかなか言葉にできない感謝の気持ちも含めて書き残しましょう。これらの記録は、残された家族の心の支えとなります。

まとめと今後の活用方法

エンディングノート作成のタイミング

エンディングノートは、特定の年齢や時期に限らず、できるだけ早い段階から準備を始めることをお勧めします。結婚、出産、住宅購入など、人生の転機に合わせて少しずつ記入していくことで、より充実した内容になります。また、定期的に内容を見直し、更新することで、常に最新の情報を保つことができます。

家族との共有方法

エンディングノートの存在と保管場所は、必ず家族に伝えておきましょう。内容についても、可能な範囲で家族と共有し、話し合いの機会を持つことで、より良い終活の準備となります。ただし、暗証番号やパスワードなど、重要な個人情報は別途管理することを忘れずに。

エンディングノートの保管と活用方法

保管場所の選び方

エンディングノートの保管場所は慎重に選ぶ必要があります。暗証番号やパスワードなど重要な個人情報が含まれているため、安全な場所に保管しましょう。家族に保管場所を伝えておくことで、必要なときにすぐに取り出せるようにします。デジタルデータの場合は、定期的なバックアップを取ることも重要です。

定期的な更新の重要性

エンディングノートは一度書いて終わりではありません。情報や気持ちの変化に応じて、定期的に内容を見直し、更新することが大切です。特に以下の情報は頻繁に確認が必要です:

  • 銀行口座や保険契約の情報
  • デジタルサービスのパスワード
  • 医療や介護に関する希望
  • 家族へのメッセージ

エンディングノートの最新トレンド

デジタル化への対応

近年のエンディングノートは、デジタル資産の管理に関する項目が充実してきています。SNSアカウントの取り扱いや、デジタル遺品の管理方法など、現代社会に即した内容が重視されています。

自治体による無料配布

全国約1800の自治体のうち、約3分の1の自治体がオリジナルのエンディングノートを配布しています。デジタル版のノートを全ページ公開している自治体も約300あり、住民の終活支援を積極的に行っています。

エンディングノート活用のポイント

家族との対話ツールとして

エンディングノートは単なる記録ではなく、家族との対話のきっかけとして活用できます。記入内容について家族と話し合うことで、お互いの考えや希望を理解し合える機会となります。

人生の振り返りと今後の計画

エンディングノートの作成は、これまでの人生を振り返り、残りの人生をより充実させるための良いきっかけとなります。今後やりたいことや目標を書き出すことで、前向きな気持ちで人生を歩むことができます。

まとめ:エンディングノート作成のすすめ

エンディングノートは、形式にとらわれず自由に書ける終活ツールです。早い段階から準備を始め、必要に応じて更新していくことで、より充実した内容になっていきます。大切なのは、自分らしさを大切にしながら、家族との絆を深めるツールとして活用することです。

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